エアロガストプロジェクト:空気弾性突風モデリング

    Anne-Marie Schelkens     顧客事例     14.07.2017

航空機の設計における重要なポイントの1つとして、航空機の機体に対する強風の衝撃から発生する応力に確実に対応できるようにすることがあります。航空機を製造する前に、航空機が突風と乱気流に反応する方法を必ず計算し、計算結果を把握しておく必要があります。

現在、ガストに関するデータの大部分は、費用のかかる風洞実験と設計プロセスの後半に収集され、その時点で設計オプションはすでに大幅に絞り込まれています。さらに、飛行中の航空機の条件を実際のサイズで正確に再現できる風洞は、世界にはごくわずかしかありません。

テストを実施する前に航空機モデルの設計の精度を高めるほど、風洞実験のために作成が必要な新しいモデルの数は少なくて済みます。このことは、多大な費用と時間を節約するだけでなく、より柔軟な別の素材を使うなど、まったく新しいタイプの設計を探求することにつながります。

このような理由から、欧州連合の資金援助の下、エアロガスト(空気弾性突風モデリング)プロジェクトが発足しました。このプロジェクトの目標は、シミュレーション段階で新たに効率化できるポイントを見出し、精度を高めることによって、設計プロセスの早い段階で航空機と突風の相互作用の理解を深めることにあります。

Numeca Internationalは、このプロジェクトにパートナーの一員として参加し、計算流体力学(CFD)シミュレーションの専門知識と最先端のツールを提供しています。CFDは、空力性能を正確に予測する上で非常に重要です。このプロジェクトでは、航空機の機体周りの空気力学的な突風の流れについて、正確かつ詳細なモデルを作成します。

NUMECAのOMNIS™/Open-DBSは、以下の図に示すように、気流と航空機の翼との相互作用をモデル化するために使用されました。

 

ミッドスパンマッハ数分布

等値面上の速度の大きさ分布 [m/s]

この仮想プロトタイプを使用すると、入力、境界、形状のパラメーターなどを変化させるだけで、設計のあらゆる部分について無制限のバリエーションをテストできます。エアロガストプロジェクトの目的は、シミュレーションとテストのプロセスを合理化する新しいコンピューターコードを生成することです。

エアロガストプロジェクトは、航空機の設計だけでなく、風力タービン設計業界にも利益をもたらすことができます。今日、風力発電所の分布が限られているのは、強風の変動や突風によってタービンに大きな負荷がかかるためです。このような突風の影響をより正確に予測できれば、北極圏や熱帯地方のような、設置が難しいと考えられる地域に発電所を建設することも可能となるでしょう。

このプロジェクトに関する詳細、最新ニュースおよびイベントについては、http://www.aerogust.eu/を参照してください。

 

 

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Anne-Marie is the Head of Marketing and Communication at NUMECA International. Prior to joining the company in 2016, she held various roles in the automotive and ICT industry in Belgium and Spain.