Omnis™ 5.2 国内公式リリース

ケイデンスのCFD環境であるOmnisの最新版がリリースされました。プロジェクトやファイル管理の改良、ジオメトリ修正ツールの追加、マルチブロック構造格子、TurboおよびOpenソルバーの高速化など、様々な機能が追加されています。今回のアップデートでは、要望の多かった3つの改良点に着目しました。
スライディングメッシュを使用した水車の非定常解析
エンジニアや設計者は、水車やその他のターボ機械の非定常解析を行うことができるようになります。
Omnis/Autogridでは、設定を維持したまま流路のメッシュを任意の数で繰り返して作成できます。Openの圧力ベースソルバーでは、スライディングメッシュによるR/Sインターフェイスが採用されているため、非圧縮性の流れを伴う水車やその他のターボ機械の非定常解析を行うことができます。
GAMM 水車モデルのドラフトチューブ内で旋回するらせん渦
もっと詳しく知りたい方は 12月15日に開催されるライブウェビナーにご参加ください。 "Omnis CFDによる水車のシミュレーション" |
渦中心の探知と表示
新しいポスト処理プローブで流れの渦中心を探知して表示し、設計の空力特性の改善に活用することができます。
DrivAerモデル周辺の渦中心を線で可視化
FINE/TurboからOmnisへの移行が容易に
従来のFINE環境からOmnisへの移行を容易にするために、FINE/Turboプロジェクトと解をインポートする機能が実装されました。同じ設定でシミュレーションを実行したり、Omnisに結果を直接インポートすることができます。
OmnisにインポートされたFINE/Turboの結果(Rotor37モデル)
その他にも多くの改良が加えられており、詳細はユーザーサポートセンターでご確認いただけます。
この新バージョンをお楽しみください。
Omnis™ 5.2パッケージの新機能の概要、およびサポートプラットフォーム:
- 任意のキューイングシステムを用いてクラスタ上でOMNIS™を実行可能
- ログとエラー報告の改善
- OMNIS™によるメモリとディスク使用量の削減
- 穴埋めツールでユーザー定義のカーブを使用可能
- CADをテッセレーションに変換
- ツリーにおける境界のデフォルト名の変更
- サーフェスメッシュの生成
- マルチドメインメッシュ生成におけるメモリ使用量を大幅に削減
- S2Vメッシュ生成:サドル型コーナーの削除
- 類似エンティティ選択ツール
- S2Vメッシュ生成で曲率リファインメントと拡散レベルをローカルに設定可能
- S2Vメッシュ生成:四角形主体のサーフェスメッシュの外観を改善
- geomTurboファイルからターボ機械の定義をインポート
- AutoGrid5™テンプレートをメッシュと共にインポート
- OMNIS™/AutoGridメッシャーの全般的な改善
- OMNIS™/AutoGridでメッシュの流路を繰り返し
- OMNIS™/TurboおよびOMNIS™/Openソルバーで流体力とトルクの計算がデフォルトで有効化
- FINE™/Turboプロジェクトと解のインポート(ベータ版)
- ターボ機械の初期解をバイパス構成、タンデム翼列またはZRエフェクトを含む構成に適用してOMNIS™/Turboおよび OMNIS™/Openソルバーで計算
- シミュレーションの再開 - コントロールの改善
- TurboおよびOpenソルバー:密度ベースソルバーにおける GPU計算
- Merkleのプレコンディショニングを使用した非定常計算の精度とロバスト性の向上
- 渦探知
- 数量の定義に新しい機能と演算子を追加
サポートOS
Windows環境
公式サポート |
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Windows 8.1 |
Windows 10 |
Linux環境
公式サポート |
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(K)Ubuntu 18.04, 20.04 |
CentOS 7, 8 |
Red Hat Enterprise 7, 8 |