Fidelity CFD v2022.1国内公式リリース

ケイデンスは、大規模で高精度が要求されるシミュレーションのワークフローを高速化、効率化する多くの新機能を搭載したFidelity CFD v2022.1をリリースします。
使いやすさを重視した新しいGUI
ケイデンスのブランドイメージに合わせて、GUIが新装されました。外観の変更に留まらず、顧客体験の改善のため、ジオメトリの作成から結果分析まで一貫した使いやすいワークフローを実現しました。
全てのツールは、各ステップに適応する新しいツールバーに移動されました。また、フィールドを選択する画面では、評価可能なフィールドや既に計算されたフィールドをフィルタリングすることができます。
Fidelity 2022.1のGUI
さらに容易になった構造格子の生成
ターボ機械用の高品質なマルチブロック構造格子の生成が、以下の機能によりさらに容易になりました。
- Wizardによる前縁と後縁の自動生成
- カーブによるギャップとフィレットの定義
- バルブ形状(半径ゼロのハブ)の自動検出
- B2Bの格子点配置の柔軟性が向上
- Python関数のリファクタリング
非構造格子生成の高速化と柔軟性が向上
新しいツールにより、非構造格子の生成の前にジオメトリがチェックされるようになりました。V2Sアプローチによるメッシュ生成がマルチノード機能に対応し、使用可能な全ての計算リソースを活用できるようになりました。Pointwiseテクノロジーは、前縁と後縁を異方的に精細化する機能と境界層の押し出しにより、S2Vアプローチを向上させます。
フォーミュラ1のフロントウイングのS2Vメッシュ
柔軟性と相互運用性の向上により、移行が容易に
Tau、CGNS 64-bit、IGGなど、新しいファイル形式がサポートされるようになりました。また、各タスク(ジオメトリのインポート、メッシュ生成、シミュレーションなど)にPythonスクリプトをフックして、ワークフローの自動化やカスタマイズを行うことができます。
より多くのモデルでより高い精度を
複数の参照フレームをサポートすることで、例えば、回転する自動車のホイールやマルチコプターのドローンの解析が可能になりました。
水車の解析のためのRSMモデルや、自動車の空力解析のためのDESモデルなど、新しい乱流モデルが実装されています。
新しい流束平衡無反射R/Sインターフェースは、高速ターボ機械の解析の精度を向上させます。
高圧力比遠心圧縮機
クアッドコプター型ドローンの非定常解析
この新バージョンをぜひお楽しみください。
まだFidelity CFDをご利用でないお客様は、是非デモをお試し下さい。
Fidelity v2022.1の新機能
- パッケージ内の全般的なアップグレード
- Omnis™はFidelity™にブランド名が変更
- 改良されたGUI
- プロジェクトの一部をデータ準備モードを使用して出力
- ツリーのフィルタの改良
- 測定ツールで角度の計算が可能
- メッシュ設定のアップデート
- TAU形式でのメッシュ出力(ベータ版)
- S2Vメッシャーのロバスト性の向上
- ジオメトリの三角形パッチを制御するための新しいパラメータ
- ジオメトリの品質を分析
- 非構造格子CGNSのインポート
- 構造格子IGG™ファイルのインポート
- 分散メモリMPIによるメッシュ生成とエクスポート
- 64ビットCGNSメッシュのエクスポート
- エッジに沿って精細化
- 非等方性エッジリファインメント
- 非等方的な狭いサーフェスのリファインメント
- S2Vメッシュ生成の高速化
- Fidelity HexpressでTAUメッシュ品質基準に基づく最適化
- S2Vメッシュ生成における曲率リファインメントの改善と新しいオプション
- 押し出し法によるより厚い境界層の生成
- Bi-geometricalオプションによる境界層の挿入
- ターボ機械用のエッジウィザード
- 外部のカーブからターボ機械のギャップとフィレット形状を定義
- ターボ機械のバルブ検出を改善
- ターボ機械構成のジオメトリステップからRow Wizard設定の一部を削除
- Fidelity AutoGridでB2Bの格子点の設定の柔軟性が向上
- ターボ機械の境界にアクセスするためのPython関数の適合
- Fidelity Openで複数の参照フレームが使用可能
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーでRAM使用量が減少
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーの境界条件を2Dプロファイルで定義可能
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーでレイノルズ応力方程式モデル(RSM)が使用可能(ベータ版)
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーでOpenLabsを使用して境界条件を定義可能
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーでOpenLabsによる可変時間ステップが使用可能
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーの非定常解析でミキシングプレーン法によるR/Sインターフェースが使用可能
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーでシミュレーションの正確な再計算(ベータ版)
- プローブ定義のワークフローの改良
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーでDES乱流モデルが使用可能(ベータ版)
- Fidelity Turboソルバーで流束平衡無反射R/S(Flux- balance non-reflecting Rotor/Stator)が使用可能
- 解と収束をモニタリングするためのコントロールポイント
- モニターの残差表示の改善
- シミュレーションモニターの改善
- Pythonフックスクリプトの統合(ベータ版)
Fidelity v2022.1で正式版となった機能
- AutoGrid5™の主な機能の統合
- Fidelity HexpressとFidelity AutoGridのそれぞれで作成されたドメイン間を接続するR/S回転面の自動生成
- FINE™/Turboプロジェクトと解のインポート
- 壁の人工散逸の新しいデフォルト値
- Fidelity Openの連成型圧力ベースソルバーの非定常解析でスライディングメッシュR/Sインターフェースが使用可能
- Fidelity Openの密度ベースソルバーにNLH法を統合
- Fidelity Openの密度ベースソルバーでNLH法とEARSM乱流モデルが併用可能
- TurboおよびOpenソルバー:密度ベースソルバーにおける GPU計算
- 3D流線を使用した流れ場の可視化
- スプレー解析のラグランジュモデル
サポートOS
Windows環境
プロセッサー | 公式サポート | 32bit / 64bit |
---|---|---|
x86_64 | Windows 10 | 64 bit |
Linux環境
プロセッサー | 公式サポート | 32bit / 64bit |
---|---|---|
x86_64 | (K)Ubuntu 18.04, 20.04 | 64 bit |
x86_64 | CentOS 7 | 64 bit |