OMNIS™/AutoGridによるバルブを含む形状のメッシュ作成

        ホワイトペーパー     25.10.2016

メッシュ作成では、計算効率と必要な計算精度の間で常に折り合いをつける必要があります。シミュレーションでは、最も重要と考えられる流れの特徴を捉えられ得る解像度のメッシュが必要となります。そのようなメッシュを作成するために、多くの場合、形状を簡略化したり、ソルバーによる取扱いやメッシュ作成が容易になるよう特定の要素を無視したりします。

ターボ機械用の周期メッシュ作成時に、このように無視される要素として挙げられるのが、バルブ形状です。バルブ形状が無視される主な理由としては、ソルバーがバルブ形状を取り扱えない、またはメッシュ作成ツールがバブル形状を適切に表現できないことが挙げられます。一方で、バルブはあらゆる種類の用途に見られます。典型的な例として、翼の下流にバルブ形状を備えた船舶プロペラがあります(図1参照)。

バルブの取扱いは多くのソルバーが不得手とし、そのモデル化は難しいと考えられています。バルブ形状のメッシュを作成するためには、図2のように、バルブ近傍の要素を接合する特異線を作成する(特異線トポロジー)、またはメッシュの両周期境界面に一連のセルが属するバタフライトポロジーを作成する必要があります。

 

図 2. バタフライトポロジー(左)、特異線トポロジー(右)

 

NUMECAのターボ機械用ソルバーであるOMNIS™/Turboと、NUMECAのターボ機械用メッシュ作成ツールであるOMNIS™/AutoGridは、当初から半径ゼロの形状が考慮されるように、開発されました。OMNIS™/AutoGridには、ハブの端がゼロ半径にあることを検出すると、バルブトポロジーを自動的に適用する機能があります。そして、形状の特徴に基づいて、図3に示すような種々のバルブ形状の中から、シャープ、ラウンド、またはラジアルといった特定のトポロジーを選択します。

図 3. S様々なバルブ形状に対応したトポロジー: シャープトポロジー(左)、ラウンドトポロジー(中)、ラジアルトポロジー(右)。

 

シャープトポロジーは、特異線トポロジーのみでしかモデル化できませんが、ラウンドトポロジーとラジアルトポロジーは、特異線またはバタフライのいずれのトポロジーでもモデル化することができます。バタフライトポロジーのほうが高品質のメッシュが得られる場合が多く、デフォルト設定となっています。

OMNIS™/AutoGrid は、ユーザーがバルブの全ての特徴を適切に捉えられるよう、より多くの制御方法を備えています。そのため、作成したメッシュは、形状の特徴を欠くことなくシミュレーションに使用できます。

図4. プロペラ先端渦および内部渦を伴うプロペラの流れ解析

この記事を共有: